岸六・ 卒寿 の会
さまざまの事思ひ出す桜かな(芭 蕉)
令和8年4月3日。真っ青な空に映える天守閣、石垣をなぞる堀の碧い水、4階建ての白い校舎、それらを皆包みこんで咲く満開の桜。校舎と隣り合う五風荘で開かれた「岸六・卒寿の会」は25名の出席でした。長い旅路の果てにやっと故郷に帰ってきたような例えようのない安らぎに満ちた1日でした。
昭和52年大阪三越劇場での文学座公演で重厚な演技を披露された高橋悦史さん(同期・故人)を祝い励ます会として集まったのが「岸六会」の第一歩だと覚えています。恩師も大勢ご参加下さいました。以後回を重ね平成7年には『岸六会還暦記念誌』を発刊、188ページに及ぶ冊子で3年間の高校生活の全てが凝縮されています。岸六会の辞書とも言えましょう。平成30年には「岸六・Gold Ageを慶ぶ会」そして今回「岸六・卒寿の会」なのです。昭和、平成、令和と三つの時代を頑張ってきました。
学生時代の面影そのままの君、すぐにはお名前を思い出せなかった君、卒業後初めて眺める新校舎、その佇まいに胸を熱くしている君、皆それぞれの人生を歩んできたのです。美味しいお食事と懐かしいお話の数々であっという間に時が過ぎていきました。庭に出て記念写真を撮りました。天守閣を遠景にしての25名、皆優しいお顔。時折頬を撫でる風に亡き恩師や友を偲び、参加したくても叶わなかった友の無念を想い、ここに集い得た幸せに感謝。無事お開きとなりました。
友の言葉「90年の人生のたった3年を過ごしただけなのに、どうしてこんなに心を許して楽しく語り合えるのか不思議だね」と。半年余りの日々を同窓会開催にむけて尽力された幹事の皆様、ご苦労様でした。記念写真を撮っていると後方の広い玄関先でざわざわ、車の列、お迎えの家族の方々の声、とても賑やかです。「岸六・卒寿の会」の現実?でした。
西山光子記

